こんにちは
村松 いさおです
今日は、ちょっと自分に対しても「戒め」的な記事を書こうと思います。
「マズローの欲求5段階仮説」で有名な、心理学者のアブラハム・マズローの言葉にこんなものがあります。
【 If all you have is a hammer, Everything looks lile a nail 】
「ハンマーしか持っていなければ、全てがクギに見える」
これは「限られた手段しか持たなければ、それに固執するあまり、問題の本質を正しく捉えられなくなる」
という意味です。
特に自分が気に入ったハンマー(手段ややり方、知識やスキル)に固執して、何でもかんでもその素晴らしいハンマーで、解決できると思い込んでしまい、
道具を問題に合わせるのではなく、問題を道具に併せて本質を見失ってしまう。
例えば、
医者が自分の専門分野に固執するあまり、他の病気の原因を考えられず、効果の薄い治療を患者に施してしまう。あるいは、まったく別の見立てをしてしまい、病気を見逃してしまう
とか
ITプログラマが自分のスキルややり方に固執するあまり、他の方法を見落として、返って問題が大きくなってしまう
とか
色々な分野に、こういうことは当てはまると思います。
認知心理学でも「確証バイアス」というものがあり、
『自分が良いと思う先入観や仮説を支持するために、自分にとって都合の良い情報ばかりを集めてしまい(もしくは、それしか見えなくなってしまい)、反証を無視してしまう」
作用が、人間には時として働くことがあるようです。
まるで、
全ての料理に明太マヨを使う、グルメ系芸人のように!
なんでもかんでも、かめは◯波で解決しようとする、Z戦士のように!
とにかく叩けば故障は直ると思っている、おばあちゃんのように!
それしか知らないから、それにこだわってしまう。
もちろん、カウンセリングやコーチングなどでも例外ではなく、
「自分の知識や経験、やり方やセラピー手法の引き出しが少なく、それに固執するあまり、クライアントさんの問題の本質を見失ってしまう」
ということが、割と良く見られるようです。
特に心の問題や悩みなどは「目に見えない」ために、判断が難しく、このようなバイアス(偏り)に陥りやすいのでしょう。
そもそも、人は「性格や個性、気質、生育環境、状況、遺伝子」などあらゆるものが違い、誰一人として同じ人はいません。
当然、起こる悩みや、問題も多岐に渡るし、その原因も複雑に絡み合うので、
「自分のハンマーだけで、解決しようとする」
のは、クライアントさんの悩みや問題の本質を見失い、見当違いの見立てや、セラピーをしてしまうのみならず、場合によっては、返って、悩みを深くしてしまう。悪化させてしまうというリスクが伴います。
このようなバイアスや歪みに陥らないためには
① 自分のスキルアップを怠らない
ハンマーだけでなく、色々な道具を使えるようにしておく。
一つのやり方だけでなく、様々な手法やそのための知識、経験などを、常にアップデートすることで、固執を手放し、クライアントさんの問題や、状況、個性などに合わせてセラピーができるよう、対処できるようにしておく。
② 自分を客観的に見る
自分のやり方だけで良いのか。他に方法はないのか?
この場合はもっと適した見方、方法はないのか?
今のクライアントさんに合っているか?
など、自分や、自分のやり方に対して、客観的な視点を持つ。
ことが、大切になってくるのだと思います。
また、そのためにも、謙虚さと勇気が必要となるでしょうし、
場合によっては、
『自分以外の助けを借りる』
など、の必要性も出てくるかもしれません。
恋愛や男女関係でも、この「ハンマーだけ問題(こんな名称ではないと思いますが)」や「確証バイアス」が働くので、あの人とのやり取りで、
「自分だけのやり方、方法、視点」だけにこだわってしまい、こじれる・ギクシャクする
ようであれば、新しい方法や視点を模索する必要がありそうです。
自分だけでなく、パートナーのことも考えて方法を選べるゆとりがあると良いですね!
というわけで、今日はここまで
あなたの幸せを応援しています!