こんにちは
村松いさおです。
前回、前々回と、「女性の相談は解決するな、共感しろって言われてもわからんちー」という世の(主に)男性に向けて
「共感とはどうすれば良いのか」
「理解するとはどういうことか」
について、書いてみました。
あ、ちなみにこれ、僕の個人的見解ですので、これが唯一の正解というわけではありません。世の中には「正解」はいくつもあるものです。
さて、今回は、第3弾といたしまして、
「受け入れる=受容」
について書いてみようと思います。
ま、おそらく今回が最難関の壁ではあるんですが・・・・
その壁を超えて来いっ!!
今日は、そんなお話っ!!
女性の話や相談を受け入れるにはどうすれば良いか。
実は、答えは単純です。
「素直にありのまま受け入れる」
です。(ドキューーン)
なんじゃ!そりゃっ!!
と、思われるかもしれません。しかし、一見簡単そうに見える、この
「そのまま受け入れる」
ですが、これが最大級に難しい。
正直、これを書いている僕も、まだまだ未熟だと感じています。
「え?受け入れるんでしょ?フツーに、フンフンって聞いていればいいんじゃないの?」
という声が聞こえてきそうですが。
甘い!チョコラテのように甘い!(ドルドーニさん、好きだったな。)
なぜ難しいかというと。
相手と自分は違う人間なんです。
大切なことなので、もう一度書きます。
相手と自分は違う人間です。
ですから、「ありのままを受け入れる」とは
・コントロール(相手を思いとおりにしたい、してほしい)
・自分のニーズ、欲求
・判断(ジャッジメント)
・比較や競争
・先入観
などを手放す必要があります。
なぜか。
相手と自分が違う人間である以上、当然、持っている価値観や観念(思い込み)が違ってくるからです。
ここを理解することが大切です。
***
僕たちは、生まれてからこれまで生きてきた人生の中で、様々な出来事や経験(この経験というのは、心の中での思ったこと、感じたこと、経験=内的経験と、刺激や出来事を通じた経験=外的経験が含まれます)を通じて、様々な
観念(あるいは思い込み=信念=ビリーフと呼んだりもします)
価値観
を創造し、これを抱えながら普段生活しています。(価値観も観念に含まれるので、ここでは一緒にします)
この観念は、普段から意識できるものもあれば、潜在意識や無意識の領域にあり、気がつかないものまで、沢山あります。
当然、一つの観念がポジティブに働く場面もあれば、ネガティブにはたらく場面もあります。
例えば、
「仕事は真面目に、しっかりやらなくてはいけない!」
という観念を持っている人がいます。
ポジティブに働けば、効率的に業務も捗り、仕事ができるようになり、周りからの評価も高まるでしょう。
でも、ネガティブに働けば、ちょっとの休憩や雑談も許さない、業務に厳しく、融通の効かない性格と捉えられてしまうかもしれません。人間関係もギクシャクするでしょう。
こうした観念を、僕たちは数万から数十万持っていると言われています。(たぶん。← をいっ)
こうした観念は自然に創られ、出来上がってしまうものですが、
当然、相手と自分は違う存在なので、相手は違う観念を持っています。
「相手をありのまま受け入れる」とは、そうした観念の枠組みを超えて受け入れる必要があります。
例えば、
いつも、デートの場所に遅刻してくる彼女がいるとします。(今回は主に男性向けだからね)
あなたは、当然、遅れないように準備をし、計画を立て、デートの待ち合わせ場所で彼女を待ちます。
ところが、彼女は少しも悪びれた様子もなく、待ち合わせ場所に遅れて来ます。
最初は、「まー、仕方ないか。女性の支度は時間もかかるし」と、優しく受け入れていたあなたですが、それが毎回続き、遅れる時間も少しずつ延びるにつれて、不満がたまり、イライラが募り始めます。
そして、それがマックスになった時、あなたはついに彼女に言い放ちます。
「あのさー、毎回、遅れて来るって、どういうこと?」
でも、ここでストップが必要です。
「毎回、デートに遅れてくる彼女」
その彼女をありのままに受け入れるとは
「この人は、毎回デートに遅れてくる人である」
ということを、一度は受け入れる必要があるということです。
ここで、「いや、でも、遅刻は良くないよ」という、あなたの気持ちはよく分かります。
というか、それが、社会常識であるという見方もあるでしょう。
でも、それは「あなたの中の社会常識であり、あなたの価値基準=観念を基に、判断(ジャッジメント)している」に過ぎません。
その価値基準が、その社会において多数を占めるとしても、なお。です。
彼女の中には、別の「価値基準=観念」があるのかもしれません。
例えば、彼女は海外暮らしが長く、時間に対して大らかなのかもしれません。(マジで、フランスでは30分の遅刻は遅刻と考えていない方も大勢います。・・・状況、人によりますが。)
あるいは、大好きなあなたの為に、毎回服装選びに時間がかかっているだけなのかもしれません。(いじらしい・・・)
あるいは、焦らしプレイが好きなだけなのかもしれません。
「ありのままに受け入れる」とは、
「その人は、そういう人」ということを一度は受け入れてみることが大切。ということです。
ね?おそろしく難しいでしょ?
え?じゃあ、ムカついても許せってこと?
という声が聴こえてきそうですが、ここで大切なのは
「一度は」受け入れる
ということです。
「相手はそういう人」というのを「一度」受け入れた上で、
「そのうえで、じゃあ、どうするか?」
については、あなたにも自由な選択権があります。
「いやいや、やっぱり許せんわ」
と、なってもいいし、
「じゃあ、その観念を手放そうか」
と、なってもいのです。
「相手をありのまま受け入れる」とは、相手の言うなりになる事ではなく、また相手に服従することでもありません。(それは奴隷です。まぁ、そういうプレイもありますが・・・)
***
観念や価値基準は、とても大切なものではあります。
社会的秩序や、躾け、自己防衛、他人との関わり、将来の予測などなど、僕たちが日常生活を送る上で、無くてはならないものです。
ところが、他者との関わりにおいてだったり、自分が生きていく上で、多くのすれ違いや誤解、軋轢や衝突の原因となるのも事実です。
では、どのようにしたら良いか。
大切なのは、自分の価値基準や観念が、それが単なる
「観念」
であり、絶対的なものではないということ。
そして、それは
「一人一人違うもの」
であるということを、きちんと認識しておくことです。
その上で、必要なものは残せば良いし、必要がなくなれば手放したり、書き換えたり、緩めたりすれば良い。
・コントロール(相手を思いとおりにしたい、してほしい)
・自分のニーズ、欲求
・判断(ジャッジメント)
・比較や競争
・先入観
を持ってしまうのは、仕方のないことですが、それが自分の心の中に出てきたときに
「あ、コントロールだな」
「これって、自分のニーズだな」
「ジャッジしようとしているな」
「また、比較しちゃったよ」
「これって、俺の先入観かもな」
という、認識を持っておくことも大事です。(同時に、それを使って自己攻撃しないことも大事です)
また、相手を理解する上でも、役立つものとしては、
相手が「そうなったのは、そうなっただけの理由がある」
という見方があります。
(多くの場合、それは過去の心の傷やトラウマ、経験が基で生まれる自己防衛だったりします)
相手の言葉や行動、思考、感情の背景にあるものに対して思い巡らせることによって、相手を「受け入れる」余地(スペース)が自分の中に生まれます。
これは、僕個人の見方ですが、
「人間は本来、(無意識的に)より良い存在になろうとする」
と思っています。
ですので、
「なぜ、この人は、こんな言動をするのだろう」
「なにがあって、この人はこんな言動をするのだろう」
「どんな意図があるのだろう」
という風に考えることは、相手を「ありのまま受け入れる」という点において、とても大切にしている見方でもあります。
余談ですが、こうした見方は、僕らがカウンセリングやセラピーをするときに、非常に重要なものとなります。
なぜなら
「相手を受け入れられない=何らかの拒否反応が出るということは、自分の中に癒されていない何か(観念)があるからだ」
とも言えるからです。
もし、自分の中に「他に好きな人が出来た」と言われて、パートナーと別れた傷がまだ生々しくあるとしたら(←お前のことか!というツッコミはさせて置き)、
「他に好きな人が出来たので、相手を振ってしまいました」という方や、「浮気をしてしまいました」という方の相談に、ちゃんと冷静に向き合って、対応できない可能性があります。
ですので、僕らカウンセラーやセラピストは、人の心の傷を癒すのと同時に、自分の心の傷を癒すことも、とても大切になります。
(ということを、ししょーからゴリゴリ教わりました)
まー、完璧に癒されることは人間である以上、到底不可能だと思うので、その都度「あ、こんな傷があるかもな」ということに気づいていくしかないのですが・・・・。
とはいえ、ここに書いたのは、あくまで「理想」であり、「相手をありのまま受け入れる」とは、本来メチャクチャ難しいんだぞ!ということがお分かりいただけましたでしょうか。
ですので、
「ありのままを愛して欲しい」やら「君のありのままを愛するよ」
やら、ドラマのセリフや歌の歌詞でみたりすると
おいおいおい・・・まじか・・・すげーな。
と僕なんかは思うわけです。(たぶん、こーゆーところが、モテない理由なんだろーなー・・・)
しかしながら、「理想」とはいえ、千里の道もなんとやら。
亀の歩みに等しかろうが、ダイヤルアップ接続くらい遅々としてようが、
少しずつで良いので、大切なあの人のため、そして、自分自身のためにも
「相手をありのままに受け入れる」
を実践してみようではありませんか。
・・・・え?・・・やだ・・・?・・・・難しい・・・?
でーすよーねー・・・・・
ま、僕は中々出来る気がしないのですが。
↑ おいおいおい・・・・
というわけで、今日はこの辺で。
あなたの幸せのヒントになれば幸いです。
では、また。