こんにちは。
「自己肯定感は全てを解決する」でおなじみの
村松いさお です。
今日は、無料お悩み相談サイト「ココロノマルシェ」にいただいたご相談にお答えしたいと思います。
他人軸から自分軸になる時には、いろいろ戸惑うことも多いと思います。
僕もそうでしたし。
自分軸を保ちつつ、他者とどのようなコミュニケーションをとれば良いのか。
ちょっと長文です。
今日は、そんなお話し。
尊敬するお弟子の皆さん、こんにちわ。
初めまして。
長野のYと申します。
モニターカウンセリングを受けさせていただいたカウンセラーの皆々様、
その節はお世話になりました。
カウンセリングの成果が出て
自分の意見が自分でわかるようになってきました。
今までの私は
「NO」でも「YES」と平気な顔で言えていました。
例えば
「これ良いでしょ!」って言われたら
「わー良いねー!!!」って
良いなんて微塵も感じてなくても、表面上は合わせていました。
合わせるしか、出来なかったんです。
ですが、今は、
全然良いって思わないものを「良いね」って言えなくて困っています。
他人に合わせる以外のコミュニケーションが
分かりません。
「これ良いよ!」って言われたら
「全然良くないよ(¬_¬)」とか、ぶっきらぼうに言ってしまいそうになる自分がいるんです。
ぶっきらぼうに言ったら傷つくだろうなと想像すると
どうしていいか分からず困って、無言になります。
自分の意見を言いたいのです。
ですが、それを上手く伝える術がありません。
特に、反対意見はどうやって伝えていいのかわからないのです。
自分の意見の伝え方って
どこで学べばいいのでしょうか?
どなたか、教えてください!!!!
よろしくお願いします
(*- -)(*_ _)ペコリ”
長野のYさん
長野のYさん。
こんにちは。ご相談ありがとうございます。
カウンセリングを受けられて、
>自分の意見が自分でわかるようになってきました。
とのことですので、おめでとうございます!
着実に、その成果は出ていると思います。
前回のブログにも書いたように、「プロセス」を大切にすることも、自分を労わる意味でも大事なことですので、そのように思える自分になれたことを、まずは認めてあげましょう!
さて、今まで自分が「No」と思うことでも、他人に合わせて「Yes」と言っていたということですので、さぞかし、大変な思いをされていたことと思います。
なにせ、まるでサイズが合わない服を無理やり着て、「大丈夫、大丈夫、ぴったり!」って言ってるようなものですからね。
そりゃあ、息苦しくなるでしょうね・・・・。
とはいえ、こういう想いをされている方は、めちゃくちゃ沢山いるんじゃあないでしょうか。
日本人には特に多いと思うのですが、とかく「他人に合わせる」「迎合する」という点を重要視し、「波風を立てない」「和をもって尊しとす」というふうに、それを美徳とされてきた文化ですので、程度の差はあれ、皆さんそんな想いを持たれたこともあるかと思います。
「No」と言えない日本人
という言葉もありますしね。
とはいえ、カウンセリングを受けて、自分軸が確立されてつつある長野のYさんにとっては、
「他人は他人、自分は自分なんだから、やっぱ自分が良くねーと思うものを、良いよねーとは言えんわいっ!」
という感じだと思いますので、
じゃあ、どーやったら、それを伝えたらいいんだろう?
という疑問が出てくるのも、当然ですよね。
「そうは言っても、やっぱり波風はあまり起こしたくないし、できれば穏便に伝えたい」と思いますし、そこには、
「私は、違う」「私は、そーは思わん」と大胆に言って、とは言いつつ、それでもそれにより相手を傷つけたり、関係性を壊したくないという優しさが読み取れると思うのですが、いかがでしょうか?
さて、方法の一つとしては、長野のYさんもひょっとしたら、聞いたことはあるかもしれませんが、
「アサーティブコミュニケーション」
という、コミュニケーション・スキルが挙げられると思います。
これは、対人コミュニケーションとして近年注目されつつあり、人材育成や企業研修、医療現場などにも取り入れたりされているスキルです。
ポイントとしては
「自分の意見や想いを相手にきちんと伝えつつ、相手の意見や想いをを尊重し、両者が対等な立場としてコミュニケーションを行う」
相手とのコミュニケーションを「誠実さ」「対等性」「率直さ」「自己責任」という4つのベースに基づいて行う
という点です。
自分の性格を変えたりすることは、時間も労力もかかり、中々難しいのですが、「言い方」を変えることで、相手との円滑なコミュニケーションを図ることができ、また「スキル」ですので、誰でも簡単なトレーニングによって身につけることができる点が特徴でもあります。
すでに専門性の高い書籍も沢山出ていますし、トレーニングを行うセミナーや講座も開かれていますから、より詳しく知りたいようであれば、調べてみていただいても良いかと思いますので、ここでは、その内のいくつかを簡単にご紹介します。
①アイメッセージ
言葉の主語に「私=I」をつけて話す。
自分軸確立の練習にもなるのですが、主語に「私」をきちんとつけて話すことで、「私」の意見・思いと、「あなた」の意見・思いを「分離」して伝えることができます。
日本語は世界でも珍しい「主語をつけなくても、なぜか意味が伝わる言語」なので、日常生活では忘れがちなのですが、「私」という主語をつけることで、
これは、「私」が感じたこと・思ったことで、「あなた」が感じたこと・思ったこととは別ですよ。
というニュアンスを言葉の中で伝えることができます。
例:
「これ、いいじゃん!」と言われた時
→「えー?そう?良くないよ・・・」
→「えー?そう?”私は”、良くないと思う・・・」
では、後者の方が「私」の意見と、「あなた」の意見を分けているように感じませんか?
前者では主語がないので、相手にとっても、あたかも「あなたの意見全否定」をされているような、意見を押し付けているようなニュアンスに捉えられやすく、誤解されやすくなってしまいます。
②DESC法
自分の意見や想いを、をDescribe(描写)、Explain(説明)、Specify(提案)、Choose(選択)の4ステップで相手に伝える方法です。それぞれの頭文字を取って、DESC法というわけですね。
① Describe(描写):相手への評価や自分の感情・意見ではなく、端的な事実のみを伝えます。
✖️「あなた遅刻してるんだけど、それってどうなの?」 →即ケンカ
◯「あなた、遅刻して来たね」 →相手の言動の評価はしない
② Explain(説明):起きた事実に対して、自分がどう感じたか、どう思ったかを相手への評価や要求なしに伝えます。この時、上記の「アイメッセージ」を一緒に使えるとより、アサーティブなコミュニケーションができるでしょう。ここでは、自分の思いや感情をしっかりと伝えます。
✖️「あなた20分も遅刻してくるなんて、常識ないんじゃないの?怒」 →即カチコミ
◯「あなたが20分遅れて来て、その間私は心配になったし、寂しかった」 →相手の言動に対する、自分の意見や想いは伝える
③ Specify(提案):自分の気持ちを伝えることができたら、そこから解決方法や自分の要求を相手に伝えます。この時、できるだけ、具体的に伝えましょう。例えば、「心配にさせないで」とか「優しくして」とかではなく、「心配するから連絡して」とか「週一回は会ってほしい」というふうに伝えると、相手は、「何をしたら良いのか」具体的にわかります。
✖️「20分も遅刻してくるなんて、何考えてるの?バカなの?◯ぬの?」 →即戦争
◯「あなたが20分遅れて来て、その間私は心配になったし、寂しかった。次からは遅れそうなら連絡をくれると安心する。」 →具体的な方法なので、次どうすれば良いかわかる。
④ Choose(選択):③での提案に対し、相手の行動や反応から、あなたがどうのような行動をとるか選択をします。必要なら別の提案をしてもよいしょう。
✖️「20分も遅刻してくるなんて、次はないからね」 →即処刑
◯「もし遅刻して、連絡もなければ、私は帰るから、別の日にしましょう」 →お互いの関係性の発展につながる
いかがでしょうか。
慣れるまでに多少のトレーニングは必要かもしれませんが、アサーティブコミュニケーションは仕事はもちろん、パートナーや家族、友人、ご近所さんなどあらゆる対人関係に有効ですので、身につけて損はないと思います。
そのほか、アサーティブ・コミュニケーションとは違いますが、自分の意見や想いを伝えつつ、円滑なコミュニケーション使えるスキルが幾つかあるので、ご紹介します。
*相手に対して、自分の意見を言う前に、「そういう意見もあるね」「あなたはそう思うのね」を付け加える。
相手の意見や思いに対して、自分の反対の意見や思いを伝える場合、「あなたはそう思うのね」「ああ、そういう見方もありだけど」「それもいいとは思うけど」「そういう意見もあるね」などを先に付け加えると、
「あなたの意見はあなたの意見で、尊重します」「でも、私は私で、別の意見・想いをを持ちます」というニュアンスが伝えられるので、相手を否定することなく、自分の意見を伝えられます。
「これいいねー」「いや、全然よくないじゃん」
だと、戦争が起きますが、
「これいいねー」「ああ、あなたはそれが良いのね。私はこっちの方がいいかな」
と伝えれば、少なくとも「私は別意見ですが、あなたの意見も尊重しますよ」というニュアンスが伝えられます。
*相手の「言動」や「事実」は否定しても、「人格」は否定しない。
上記のアサーティブの考え方に似ていますが、自分を尊重し、意見や想いを伝える際、相手の取った行動や言葉、それによる客観的な事実は否定しても、相手の人格は否定しないようにします。
相手の人格を否定してしまうと、相手も傷つき、お互いに傷つきたくないので、正当化や論破、競争などで防衛しようとします。そのため双方の間でより攻撃的なコミュニケーションしか成り立たなくなってしまいます。
「正義の反対は悪ではなく、別の正義」と言うわけです。
ですのでここでは、「私が否定するのは、あなたの言動であって、あなたの人格ではない」ということを敢えて伝えてもよいでしょう。
「あなたそのものを否定するわけではないけど、私は、あなたの「その言葉で」、とても傷ついて、悲しい思いをしています」
と伝えるだけで、相手は「自分自身」を否定されているわけではないと、警戒態勢をゆるめ、少なくとも建設的なコミュニケーションができる状態まで聞く耳を持つと思います。
余談ですが、パートナーシップにおいて限定ですはありますが、
「あなたのことは愛しているけど・好きだけど」
を枕詞につけると、結構効果があります。特に男性に対しては。男はチョロイんです。笑
先にも書いたように、これまで上げた数々は、コミュニケーションにおける「スキル」であり、スキルである以上、だれでも習得可能です。それなりにトレーニングと時間は必要かもしれませんが、試してみる価値があると思います。いかがでしょうか。
さて、一方で、カウンセラーらしく、もう少し「深く」掘り下げて見るならば、
長野のYさんが、なぜ
>良いなんて微塵も感じてなくても、表面上は合わせていました。
合わせるしか、出来なかったんです。
という想いを持つようになったのかは、気になるところではあります。
詳しく書かれていないので、長野のYさんに当てはまるかはわかりませんが、
「自己主張ができない」
「他人の顔色を伺ってしまう」
という方の場合、
「私は人から愛されなくてはならない、認められなくてはならない」
「人から愛されたい。認められたい」
という思いを、無意識的に持つことが少なくありません。
ただし、これは「思い込み」「ビリーフ」と呼ばれるものですので、修正することが可能です。
原因を探るとしたら、やはり、長野のYさんのご両親やご家族との関係や、学校や友人との関係など幼少期にスポットを当ててみても良いと思いますし、逆に原因がわからなくても、上記のような「適切な」コミュニケーションスキルを使うことで、「行動」よって、自分軸を確立したり、自己肯定感を高めたりすることもできると思います。
また、自分軸が確立し、「自己肯定感」が上がることで、他者との間に安全に線引きができ、「他人を受け入れる」余裕も生まれて来ますので、自分と反対の意見や想いが相手にあったとしても、それを
「まー、そーゆー考えもあるよねー」
「まー、それもいいかもねー」
と思えるようになるので、自分と相手を尊重したもっと上手なコミュニケーションができるようになると思います。
ぜひ、トライしてみてはいかがでしょうか。
というわけで、今日はこの辺で。
あなたの幸せのヒントになれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
では。
今日の一杯。
よりコミュニケーション上手になるためのリキュール
アドヴォカート
アドヴォカートはオランダ生まれの卵を使ったリキュール
カスタードクリームのような甘く、濃厚な味わいとまろやかな舌触りが楽しめる。
ソーダで割っても、カクテルにしても、アイスクリームにかけても美味しい。
「アドヴォカート」とはオランダ語で「弁護士」を意味し、これを飲めば、弁舌家のように言葉巧みになるとか。
色々なメーカーのものが出ているので、色々お試しあれ。
(画像はアマゾンよりワイング社のもの)
★近日、より良いセッションをご提供できるよう、カウンセリングスキルとサービスの向上のため、村松勇雄の「無料カウンセリングモニター様」をお人数様限定で募集予定です。詳細はブログならびにページにて発表いたします。提案型カウセリングに加え、NLPやイメージワークの要素を取り入れたセッションを、皆様にご案内いたします。
皆様のご協力を、よろしくお願いします。