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【お悩み相談】カウンセリングと心療内科の違い

こんにちは

村松いさおです。

今日も無料相談サイト「ココロノマルシェ」に寄せられたご相談にお答えしたいと思います。

 

心療内科や精神科、はたまた民間のカウンセラーなど、心の専門家として活動する方は多岐にわたり、一般の方にはちょっと分かりづらい部分もあると思います。

 

少し、堅いお話になりますが、もう一度、ここいらで整理してみようと思います。

 

今日はそんなお話。

 

 

カウンセリングと診療内科の違い
 

今年の春に離婚して、しばらく経ってからめまいが続いており何とか子育てと仕事をこなしている日々です。

元夫とはモラハラで離婚しており、その頃から体調不良がありました。

離婚して良くなっていたのですが、最近また再発し3ヶ月ほど続いています。

昔からあまり薬に頼るのが好きではなく、自分の力で治したい思いがあり、診療内科で薬を飲むことに抵抗があります。

心理的な部分からきてる体調不良だとほぼ確信しているのですが、カウンセリングで良くなるものでしょうか?

カウンセラーさんのHPなどをみていると、診療内科にかかっている人はカウンセリングをお断りされている方が多いようで、併用出来ないのだと思うととても悩みます。

カウンセリングと診療内科では、薬を出す以外の部分では同じ効果なのでしょうか?

質問下手で答え難いと思うのですが(すみません)、少しヒントを頂ければと思います。

よろしくお願いします。
 

あめちゃんさん

 

あめちゃんさん
 

こんにちは。ご相談ありがとうございます。

 

離婚された頃からの身体の不調からや、めまいが続いたりすると、それは心配になりますよね・・・・。

「この症状が続いたらどうしよう・・・」

「もっと悪化したらどうしよう・・・」

 

と不安になる気持ち、お察しします。

僕も以前、うつになりかけて、不眠が続いた際は、「もし、ずっとこんな状態が続いたら、どうしよう」という思いでいっぱいになり、さらに寝れなくなるという悪循環を繰り返していました。

 

とはいえ、心療内科に相談して、多量の薬を飲まなくてはならないとしたら、それはそれで、心配だとと思います。

 

最近ではかなり少なくなったとはいえ、「精神疾患=薬に依存=薬漬け」のような風潮も昔はあったようですから、そのイメージを持たれるかたも少なくないと思います。 

 

寛解の為とは言え、できればそういう状況は避けたいと思うのは、普通のことだと思います。

 

さて、良い機会ですので、ここでカウンセリングと心療内科とを一度整理してみましょう。

 

カウンセリングというのは、方法のことですので、当然のことながら、心療内科や精神科だけでなく、僕たちのような民間のカウンセラーやセラピスト、美容業界でも使われる言葉です。ですので、あめちゃんさんのご質問から、ここでは、「民間の心理カウンセラー」や心療内科・精神科との違いを見ていきたいと思います。

 

また、心の症状の専門家として臨床心理士、公認心理士、精神科医と民間のカウンセラーとの違いも併せて取り上げたいと思います。

 

 

臨床心理士

 実は、臨床心理士は民間の資格です。「日本臨床心理士資格認定協会」が認める受験資格と試験にパスして認定されます。民間とはいえ、大学・大学院で定められたカリキュラムを受講し、試験をクリアしなくてはいけないので、「心の専門家」として一定の知識・技術が保障されています。

 

公認心理士

 それに対し、公認心理士は厚生労働省が定める公的な資格です。日本には長らく精神科医か臨床心理士の資格しかありませんでしたが、新たに定められました。国家資格ですので、臨床心理士と同じように大学・大学院で指定のカリキュラムを納めるか、専門的な実地訓練等を経たのち、厳格な試験をパスしなくてはなりません。

 

精神科医

 一方精神科医は、大学の医学部を卒業したのち、医師免許試験を習得しなくてはなりません。臨床心理士や公認心理士と違い、精神科医は「医師」としてクライアントに対して診断や分析、治療行為を行います。

 

このうち、「薬物治療」できるのは、「精神科医」だけです。

 

一方、臨床心理士、公認心理士は、クライアントの相談に対して、面談、援助、心理査定や症状等を分析などはできますが、薬物治療などを行うことはできません。

 

一方、僕らのような民間のカウンセラーは、言わばなんの資格のないわけですから、薬物治療などはもちろんのこと

・症状の分析・査定

・病名の診断

・治療行為

を行うことはできません。

 

ですので、民間のカウンセラーは「クライアント」に対して、「治療する」「治ります」と言った言葉を使用することは、禁止されています。

 

ただ、治療行為ではなくとも、カウンセリングを行うことで、結果的に、症状が緩和したり、寛解することはもちろんあります。

 

また、症状からの病名の特定や心理査定もできないので、例えば、ご相談にいらしたクライアントさんに

「あなたは、うつ病ですね」とか

「あなたは、双極性障害ですね」など

病名を判断することもできません。

 

(可能性は示唆することがでますが、診断はできないのです)

 

これは、とても大切なことですが、症状を勝手に判断してクライアントさんに告げた結果、症状を悪化させてしまう場合もあり、注意が必要なのです。

 

あめちゃんさんが書かれている通り、

 

>診療内科にかかっている人はカウンセリングをお断りされている方が多い

 

のですが、その理由として最たるものは「カウンセリングを行う事によって、主治医等の治療経過の妨げになる可能性があるため」です。

 

一般的に、精神疾患などは症状の緩和や寛解までに長期にわたるケースもあり、精神科医や臨床心理士などは「どうように治療していくか」先を見据えて治療アプローチやスケジュールを組み上げています。

 

ですので、場合によって他のカウンセラーが行ったカウンセリング等により、治療を遅らせたり、悪化したりことがあり、それを防ぐ目的で、お断りさせていただいているケースが多いです。

 

(ただし、他のカウンセラーによるカウンセリングを受ける際、主治医の許可を取っていればオッケー!にしているカウンセラーもいます。)

 
また、あめちゃんさんからの
 

>心理的な部分からきてる体調不良だとほぼ確信しているのですが、カウンセリングで良くなるものでしょうか?

 

>カウンセリングと診療内科では、薬を出す以外の部分では同じ効果なのでしょうか?
 

とのご質問ですが、はっきり申し上げて、カウンセリングに効果は

 

「カウンセリングを受けてみないとわからない」
 

のが実情です。

 

というのも、一口に心療内科や精神科、民間のカウンセラーといっても、それぞれ主だった心理療法や治療方法、アプローチ、分析方法などが多岐にわたるからです。

(研究されている心理療法だけで、現在ではおよそ40種類くらいあると言われています)

 

また、特に心を扱うので、同じ療法やアプローチ手法でも、クライアントさんのその時の状態、クライアントとカウンセラーと相性や、カウンセラーの考え方によっても変わってきます。

 

また、「心理的な問題から来る症状だと思っていたら、実は外科的、内科的な疾患から来ている問題だった」ということも良くあるようです。

 

ですので、

 

「そのカウンセラーや心療内科がどのようなカウンセリングを行なっているか」
「どのような考え方でクライアントに接しているか」

 

について、しっかり下調べすることも大切です。

 

他方、僕らのような民間のカウンセラーについてですが、正直、

 

玉石混交

なのが実像です。

 

「臨床心理士」や「公認心理師」を名乗るのには厳格な資格が必要ですが、「カウンセラー」を名乗るのには資格は必要ありません。

 

ですので、民間の場合、精神科医や有資格の専門心理職も顔負けのカウンセリングができるカウンセラーから、まだまだ、未熟なカウンセラーなど様々です。

 

ですので、ここでもやはり、「そのカウンセラーがどんなカウンセリングをするのか」「どんな考え方や姿勢でクライアントに接しているのか」をある程度、知っておくことが重要だと思います。

 

***

 

さて、あめちゃんさんの場合ですが、

 

薬が苦手だということですので、上述のように、心理系医療機関の場合なら、精神科ではなく、臨床心理士または公認心理師が開業している心理クリニック、心理内科をお尋ねすることをお勧めします。

 

(精神科医が開業しており、臨床心理士や公認心理師等を雇っている場合もあるので、注意が必要です。その場合、薬物治療の可能性もあります。)

 

その際、来院の目的として、「投薬治療は絶対受けたくない」という旨もきちんと伝えた方が良いでしょう。

 

また、何回か通ってみて、「自分にとって合わない」と思ったら、主治医を変えることも視野に入れ良いと思います。

 

もちろん、民間のカウンセラーを利用しても良いと思いますが、あめちゃんさんの場合、長期に渡って、身体的不調があるということですので、そのカウンセラーとカウンセリング方法について、きちんと調べた方が良いと思います。

 

***

 

ここからは、僕の個人的な見解になりますが、僕としては資格があろうがなかろうが、

 

「クライアントさんが今よりも良くなる、幸せになる、楽になるのならば、別に誰でも、どんな方法でもいいんじゃね?」

 

と考えています。
 

その上で、精神科・心療内科と民間のカウンセラーとの立ち位置の違いは

 

病気の診断・分析・治療なら精神科・心療内科

病気の予防・日々の心のメンテナンスなら民間カウンセラー

 

という姿勢をとっています。


(もちろん先述のように結果的に、民間カウンセラーでのカウンセリングで症状が良くなったり、治ったりすることもあります。)

 

あめちゃんさんのように、離婚をきっかけに症状が出る方も多いわけで、人の心は日常生活と直結しているので、日々の出来事によって、心理状態が悪くなり、それが悪化して精神疾患にまで発展します。

 

精神疾患まで行ってしまったら、それは精神科・心療内科できちんと治療した方がいいけど、その前に民間カウンセラーのところで、話を聞いてもらったり色々気づかせてもらって、楽になったら、予防になるよねー。

 

という感じです。

 

 車も、ちょっとしたメンテナンスなら、友人のメカに強い奴や自分でもできますが、本格的に故障してしまったら、修理工場で修理してもらった方が良いのと同じです。

 

(ですので、僕ら民間のカウンセラーでも自分が手に負えないと判断したクライアントさんが来た場合には、カウンセリングをお断りして、しっかりとした医療機関を訪ねることをお勧めすることもあります。

また、最近では、そうした民間カウンセラーと心理系医療機関との繋がりを、もっと良くしようという動きも活発になってきました。

 

もちろん、僕ら民間のカウンセラーも診断は行えませんが、「この方が、今どのような状態か。そして自分のカウンセリングアプローチがどの程度まで効果が期待できるか」を見極める必要があると僕は考えています。

 

というわけで、

 

「いさお、おまえ、もっと勉強しろよ」

 

という自分で自分の首をシメた結果となったわけですが、

 

僕からのあめちゃんさんのご相談への回答は以上となります。

 

それでは、今日はこの辺で。

 

あなたの幸せのヒントになれば幸いです。 

 

では、また。
 

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