こんにちは
村松 いさおです。
先週の日曜日に「短期認知行動療法(bCBT)」の講座に参加してきました。
9時間ほぼ缶詰で行われるという、中々ハードなスケジュールでしたが、科学的エビデンスに基づく、最新の心理療法ということで中身も濃く、充実した内容でした。
心理学の世界で、「認知行動療法(CBT)」は割となじみがある方もいると思います。
意外に思われるかもしれませんが、およそ400種とか500種ある言われる「心理セラピー手法」の中でも、きちんと科学的なエビデンスがあるものは非常に少なく、「認知行動療法」はその中でも科学的に再現性が認められている手法の一つです。
これは、他の手法が効果が立証されていない。ということではなく、こと心理療法においては、「その手法に実際に効果があるか」ということについて、科学的手法に基づいて、再現性をとることがとても難しい点が挙げられます。
なにせ人の心は千差万別ですので、「Aさんに効果があった手法が、Bさんにも効果があるとは限らない」からです。
そんな心理療法の中でも、「認知行動療法」は科学的に(再現性のある)効果についてエビデンスがある手法なので、これを基礎にしている心理士、精神科医の方も非常に多いのです。
そんな「認知行動療法」ですが、デメリットもあり、その一つが治療が12~20回と長期に渡ること。
その分、クライアントの経済的、時間的負担などコストがかかってしまいます。
そのデメリットを補うべく、開発されたのが「短期認知行動療法(bCBT)」なのです。
bCBTは元々アメリカの退役軍人病院で開発されました。
湾岸戦争や中東戦争で帰国した軍人の方々には、精神的な疾患にかかる方も多く、その数も膨大となるため、早急な治療が必要であり、そのため「短期間で、再現性があり、効果的な」心理療法の開発が進められました。
現在では、全米の退役軍人病院、全軍病院、国立病院でプログラムが行われ、また日本での実証実験の結果もあり、ようやく日本上陸となりました。
出来立てホヤホヤの心理療法なのです。
bCBT の大きな特徴は、クライアントの「リラクゼーション」を重視するところ。
人には、元々心を回復させようという自然的な「回復力(レジリエンス)」が備わっているので、それをサポートするためにリラクゼーションを積極的に活用します。
その点、人間性心理学とも通じるところがあり、「人間のそもそも持っている力を信じる」という点が、僕としては気に入っています。
また、NLPやイメージワークなど、これまで自分が携わって来た手法や考え方と、通じる部分があり、点と点がつながった気がして、自分の手法に対する確信度が上がった点も、大きな収穫でした。
実際にセッションに組み込むには、もう少し練習してきちんとした習得をする必要がありますが、今後のセッション向上にも役立てるよう、磨いていきたいとと思います。
今月は、講座・セミナーがラッシュですので、体調に気を付けながら、レベルアップを図って行きます!
では、また。